倉本和昌氏 特別インタビュー 後編

※インタビュアー:soccercoaching.jp(以下、SC)

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SC: バルセロナやビルバオなどのスペインクラブ、また、大宮や湘南などのJクラブでもコーチ経験を持つ、非常に貴重な経歴をお持ちの倉本さん(以下、倉本氏)にインタビューの機会を頂きました。2回にわたり、お伝えしたいと思います。

 

SC:引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

(ブログなどを拝見すると)、10年も前からリーグ戦の導入を提言するなどされていますが、スペインから日本の指導に持ち込みたい(あったらいいと思う)考えや仕組みなどあれば教えてください。

 

倉本氏:繰り返しになりますが、何と言っても「リーグ戦文化」です。

加えて、そこに次の試合まで24時間空けないといけないルールを設けます。つまり連戦はしてはいけないようにするのです。このルールは実際にスペインでも使われていたルールです。

 

また、リーグ戦といっても、一定の試合数の確保(30試合)が必要で、30試合やるためには、16チームでの総当たり x 2回やらないといけません。日本で8チームのリーグ戦で、降格するのが4チーム、昇格するのが2チームというレギュレーションを見たことがありますが、これはリーグ戦の意味をあまり成していません。予選リーグが3チームでの総当たりも同じです。

 

SC:試合数が確保されるリーグ戦が大事ということですね。他に、あったらいいと思うことはありますか?

 

倉本氏:もう1つは、「移籍の簡略化」です。学校であっても、クラブであっても、送り出すクラブと受け入れるクラブのどちらの代表も承諾した場合、シーズン途中でも移籍を可能にするというのも取り入れて欲しいです。引き抜きのためというより、そのチームで試合にほとんど出られない時に出られるチームに移籍することができる措置です。

 

SC:それは、私たちも同意です。欧州のクラブでは、頻繁にレンタルなどで選手が行き来しますよね。学校やクラブが唯一の枠組みになってしまうのは、非常にもったいないと感じる部分はあります。

逆に日本の指導のいいところ、スペインも学ぶべき、というところはございますか?

 

倉本氏:勤勉さ、きっちりしていること、物事を追求する精神です。日本人のポテンシャルは相当高いと思っています。それは文化的にも、人柄としてもです。

人種が違うので、スペイン人が日本人のようになることはないし、学ぶべきところというのもありません。日本人は謙虚であり、謙遜することを美德とされている文化がありますが、「僕たち日本人はもっとすごい!」と自信を持っても良いのではないかと思っています。

 

 

SC:倉本さん自身は指導のやりがいを、一番どこに感じていらっしゃいますか?

 

倉本氏:私自身、今は選手に教えることではなく、コーチに教える立場を取っています。そこでのやりがいは、目の前のコーチに良い影響を与えられれば、そのコーチが教える20人、30人という選手に良い影響を与えられるというところです。私が20人のコーチに伝えると400人以上の選手に影響を与えられるということになります。

私自身が完璧なコーチではありませんし、成長途中です。ただ、これまで自分が指導をする中で抱えてきた問題を違う分野から学び、特に脳科学や潜在意識、心理学を学び、自分の指導に取り入れることで違う視点を出せるようになりました。

出発点は「上手くいかなかった時の自分をどうやって救うか?」だったわけです。

 

「どうやったら個性的なチームをまとめられるのか?」

「選手の成長をさらに促すためには?」

ということに対する答えを自分なりに持ち、それを皆さんにお伝えしています。

 

SC:なるほど。倉本さん自身も上手くいかなくて試行錯誤された中で学び取ったことが多いのですね。倉本さんのWEBを拝見すると、同じような悩みを持つコーチは多いと思いますが、適した指導年代や経験などはありますか?

 

倉本氏:一番はもっと指導力を上げて、選手を伸ばす、チームを強くしたいという情熱があるかどうかです。それ以外は特になく、セミナーには大学生からJリーグのコーチ、高校の先生、幼稚園を教えている人などカテゴリーも指導歴もバラバラです。セミナーに来るとカテゴリーの垣根も全く関係なく、サッカー談義をすることができるのも特徴です。

 

SC:そのセミナーにどんな内容が含まれるか気になりますね。読んでくれている方も気になる所だと思いますので、可能な範囲で少し教えてください。

 

倉本氏:指導力の向上の仕方を脳科学、心理学を用いて解説し、誰でもすぐに使えるようにお伝えしています。自分のタイプの見極め方とそれぞれのタイプに応じたアプローチ方法も解説しているので、わかりやすく、自分の指導力を上げるきっかけになると思います。

 

SC:2回にわたりお付き合い頂きましてありがとうございました。今後の一層のご活躍期待しております。

 

倉本氏:ありがとうございました。

 

 

倉本氏略歴

サッカーコーチ専門 世界に通用する指導力育成コーチ
高校卒業後、単身でバルセロナへサッカーコーチ留学。FCバルセロナの素晴らしいサッカーを堪能しながら5年間様々な育成年代の指導に携わる。その後、地元バスク人だけで構成されているアスレチック・ビルバオの育成組織について学ぶためにビルバオへ移住。スペインリーグ3部のチームで分析係を務めるなど、9歳からトップチームまで指導現場に携わり、経験を積む。27歳時に日本のS級ライセンスに相当するスペイン上級ライセンス取得し、帰国。大阪で町クラブでの指導を経て、湘南ベルマーレ、大宮アルディージャとJクラブのアカデミーコーチを計8年務める。日本をサッカーコーチ大国となり、チャンピオンズリーグでプレーする日本人が50人以上になることが夢。

 

倉本さんのセミナー情報などは、こちらのホームページをチェックしてください。

ホームページ: https://entrenador.jp/

 

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Reference: http://entrenador.jp/
Category: 海外日本人コーチ
By: Admin
Posted: 2018年07月23日 01:35

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