チーム哲学の構築 vs チームへの素早いテコ入れ

(※9月時点)マンチェスターユナイテッドのリーグ戦での出遅れにより、コーチは哲学をチームに植え付けるべきか、選手がすでに慣れ親しんでいるシステムでプレーをさせるべきかという議論が活発になされている。理論的には、哲学を植え付け、プレースタイルを確立させることの方が、コーチにとっては簡単である。あなたがバルセロナのようにプレーして観客を楽しませたいということをアナウンスするのにはそれ程多くの手間はいらない。難しい部分としては、かつての良い結果を懐かしみながらも、次々と短いスパンでゲームが組み込まれているときである。あなたの哲学が試される時はそのような時である。

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悪い結果は選手達にもそのやり方に疑問を抱かせる。いくつかの悪い結果とそれらの方法論への疑問は、チーム内部からさえも生まれてくるかもしれない。コーチの最大の障害になるのは、疑問を抱かれることである。それゆえに、チームを新しい哲学に導く前に、コーチは、自分の仕事とやり方に自信を持たなければいけない。ロジャースやファンハール、マルティネス、ヴィラボアスのようなコーチたちは、彼らの哲学が批判された時に、それが、例え一人で立ち向かうような状況になったとしても、その哲学の原則を守り抜くだろう。

ゲームの青写真を描くときには、戦術的な部分は不可欠であるものの、仕事の範囲はピッチ外にも及ぶだろう。モウリーニョは、関係性の構築をコーチング哲学の最上位に考えている。それは、関係性が良好なことが、うまくチームが回らない時には、コントロールとバランスを保つのに役立つということからである。彼は常に選手との関係性を固めようとしており、そのため、チームが壁にぶつかったときにもチームの方向性に対して疑問を抱く声は出てこない。

忍耐力は不可欠であり、コーチはただ単に情報を与えて、それをすぐに実行させるようにするだけではないということが大切である。あなたがより多くの情報を与えるほど自己規律が精神的な負荷の増大により崩れる傾向がある。多すぎる情報は、選手のパフォーマンスレベルを下げるようになるかもしれない。ファンハールは、マンチェスターユナイテッドで同じことを試みようとしているのだろう。彼がいうところには、「コーチとして、私たちはあまりにも多くの情報を与えなければならない。多すぎるとも言える。それをあなたがマンチェスターの空港に初めて行く時と比較してみよう。もし、マンチェスターにはじめて行くなら、ターミナル番号は?フライトはどこか?駐車場はどこか?デスクはこむのか?全ての情報を伝えなければいけない。しかし、1つ2つと段々と知っていけば不要になる。それは選手でも同じことだ。選手が今辿っている過程はそれであり、また簡単なことではない。」

 

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私(筆者)は、システムを変更して、同様にチームの文化を変えようとする試みの中で、自分のチームに似たような状況を発見した。私たちは、これを様々なやり方で実践している。1つめは、トレーニングの質という点で、私たちのチームがゲームで直面する状況を作り出すことで、私たちのチーム状態を確認しなければならない。選手たちが、ゲームにおける正しい局面のとレーニングと認識できないと、技術の実行が正しく行えない。2つめは、フィードバックがチームにとって不可欠ということである。選手たちは、自分が気付くことが出来ないことを変えていくことはできない。そのため、私たちは、ゲームを分析して選手にブレークダウンし、日々のミーティングでそれぞれの役割に落とし込むまで言及する。3つめは、コーチとして、私たちは期待と伝え方において一貫している必要がある。私たちの仕事は、技術的にもフィジカル的にも抑制されるものではなく、それはまたメンタル的な部分においてもである。あなたが選手にチャレンジの余地を与えてサポートすることで、選手は常にポジティブなやり方で返答してくれるだろう。

世界最大のビッグクラブであれ、町の少年団だろうが、成功するチームを作り上げるのに、迅速な修正はない。あなたは、確固とした基盤とボトムアップからの強化を構築しなければならない。それはつまり、チームがゲームで発揮できる効果的な習慣を作り上げることである。効果的なシステムは、選手が何をする必要があるかを理解し、それを行う能力があるか、そしてピッチで表現するためにコミュニケーションを取ることで始まる。私の憶測では、ファンハールはこのサイクルを非常に早く回すだろう。彼は選手に多くのことを要求し、彼らにその問題解決を投げかけ、彼が年月を費やし世界のトップチーム相手にテストしてきたやり方を意思をもってやり抜こうとするだろう。間違いなくそれは、コーチングというものが集約されたものである。(了)

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Tags: コーチング哲学  
By: Admin
Posted: 2014年12月14日 02:51

Reference: BUILDING A PHILOSOPHY VERSUS THE QUICK FIX

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