ルイス・スアレスへの賛辞

まずはじめに、私はリバプールファンでもルイス・スアレスのファンでもない。これだけは約束しよう!私は幸運にも日曜日に行われた、リバプール対トッテナムの壮絶なゲーム(2013年12月)を現地で観戦することができた。私があこがれる2人のコーチ、ブレンダン・ロジャースとアンドレ・ヴィラボアス(※現在は解任)が指揮するチームを見ることに好奇心をくすぐられるものの、ルイス・スアレスを間近で見ることを待ちきれなかった。

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熱狂的なリバプールファンとホームでの中立なファンを知ることで、私は振り返るところすべてに、スアレスのファンに囲まれていることに気付いた。私はホワイトハートレーンを後にするとき、ゲームの中で与えている彼の影響の多さに大きな賛辞を送った。タレントが明らかにそこにはいたが、それは試合開始の時だけではない。

私はゲームの中で、最も感銘を受けた3つの事柄を選んだ。私は過去のゲームから彼が何を行っているかを示すためのシーンをいくつか抽出した。ルイス・スアレスはこの理論を確実に証明している。

パスの出しどころとしてのオプション

スアレスの強みと言われるところの一つは、彼のオフザボールの運動量である。

彼は、ボールを持っているディフェンダーにプレスをして、決して快適にボールを持つ時間を許さない。日曜日のゲームも例外ではなかったが、私が本当に感銘を受けたのは、相手チームがリバプールの中盤のプレッシャーかいくぐり、フィールドの前方まで行った時に、彼の取っていたポジショニングであった。

多くのセンターフォワードは、ハーフウェイラインでポジションを取り、ゲームを眺めながら、ボールを奪い返した時に反応できるようにサポートの準備をしておくだろう。40ヤードもプレーしている所からは離れていても、彼はチームメートにボールを取ったらすぐにパスの出所となるように動いている。

彼がこれをどのように行っているかは下の図を見てほしい。

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これを行うことの利点は、チームメイトが彼がどこにいるか把握でき、スアレスはボールを受ける準備をしており、まばたきをしている間にもリバプールはカウンターに移ることができることにある。

これは、日曜日には結果には結びつかなかったが、スパーズの絶え間ない攻撃を防ぐのと同時に、リバプールの数多くのカウンターを導いていた。過去のノーウィッチ戦で見せたスアレスのプレーをこちらで確認することが出来る。

もし、一本の大きいパスでディフェンスから攻撃にすぐに切り替えることができるなら、あなたのチームはとても危険なチームになり、また相手からしたらどんなに守りにくいだろうか。

 
危険なゾーンへの斜めのパス

スパーズとヴィラボアスは、日曜日での試合で、ボールにプレスに行かないままで、高いラインを維持し、裏のスペースへの走り込みを許したことで、多くの非難を浴びた。

私はリバプール、特にスアレスには、スパーズが深く守り、4バックの前にスペースを作ることの方がより危険なように感じた。このシナリオは、リバプールがボールを保持し、スアレスが振り向き、違いを生み出せるようなエリアでボールを受けることを許してしまうというものである。

一本の長いパスとの違いは、ここでは、プレッシャーを招くような直線のパスよりも、彼にプレッシャーから逃れさせるために斜めのパスでなければいけない。下の図で、スアレスは斜めのパスを受けるためのスパーズの4バックの前のスペースを丸で色付けした。

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下のビデオは、昨シーズンにQPR戦でのスアレスのプレーである。リプレイで、2メートルほどのスペースを作るための逆方向への動きを見てほしい、そこから彼が顔をあげてDFと対峙してしまえば、その時点で結果はもう決まったも同然である!

  QPR戦でのルイス・スアレスの動画

 

サイドプレーヤーとのコンビネーション

日曜日の試合での、もう一つの興味深い点はサイドプレーヤーが中へカットインした時のスアレスとの関係性である。

多くの場合、センターフォワードはこの場面では立ち止まってしまい、それに反応するよりもサイドプレーヤーが何をするかを見て、待ってしまう傾向がある。ゲームの多くの部分で見られたように、スアレスはディフェンダーの前を横切る動きでキッカケをつくり、反応を見て、決定機となるような裏へのボールを欲しがっている。再び、スペースを殺さないように遠い方のセンターバックへと走り出し、サイドプレーヤーが中へ切れ込んで来たらすぐに、スアレスはダッシュしている。この走り出しのタイミングと点を取るための危険なエリアへの侵入を実際に行うのはとても困難なものだろう。

下の図で、サイドプレーヤーからの動きと斜めの動き出しを確認することが出来る。

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もう一つの良い事例が、今シーズンの序盤にフルハム戦でのプレーである。

   フルハム戦でのルイス・スアレス動画
 

一方では、私は日曜日に新たな何かを学ぶことは無かった。スアレスの動きは際立っており、まさにワールドクラスで止めることはほとんど不可能であった。しかしながら、私が彼を近くにみて感じたことは、とても知的で意図を持った動きであるということであった。これが、彼を偉大なプレイヤーとして形づくっているものであった。

ゲームのどの段階でも、スアレスが集中のスイッチを切ることはなかった。彼は、常にどうやってボールを受けて、違いを生み出そうかとトライしていた。それは、ボールが中央にあろうと、サイドにあろうと、ゴールから100ヤード離れていてもそうであった。

ハードワーキングが全ての始まりである。そこにテクニカルなスキルを加え、システムの中でのチームメイトの貢献、点をとるための一つの場面ごとでの判断、それらを全て兼ね備えている。私は、完全に彼のプレーを楽しんだ。全てのディフェンダー、コーチに彼をストップできるよう、私から幸運を願おう。(了)

 

著者(UEFA Aライセンスコーチ)のツイッターはhttps://twitter.com/GaryCurneen

著者の刊行物の紹介はこちらよりどうぞ。http://garycurneen.com/book

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Tags: 実践的アドバイス  ルイス・スアレス  コーチングアドバイス  
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Posted: 2014年02月12日 11:04

Reference: AN APPRECIATION OF LUIS SUAREZ

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