イングランド協会 サッカー指導者講習会 FAレベル2 第1日目

今日(執筆時点)からケント州FAのリーダー指導員アラン・ウォーカーとともに6日間に渡るレベル2(訳注:JFA C級にあたる)講習会をスタートさせた。総勢28名の当講習会参加者のサッカープレー経験はそれぞれで、年齢も16歳から50台半ばまでと幅広い。それに今回は女性の参加者も2人いる。

 

 

このグループ内でお互いを良く知るため、そして指導者講習会には欠かせない「グループ内のチームスピリット」を生み出すために26名全員が参加できる実践的でシンプルなウォームアップからスタートした。そして同時に私とアランは選手のレベルを観察することもできた。

きっと皆さんにも想像がつくだろうが、参加者のレベルは本当に様々で、2名ほどのプロやセミプロ経験者が10年以上ボールを蹴ったこともないようなおじさんたちに混じっている。

このウォームアップはフルサイズピッチで6つのボールを使いPass&Moveを行うというごくシンプルなもの。もちろんもっと狭いスペースで12人に対して3つのボールなどでも同様なセッションは行える。

このウォームアップセッション中、我々指導員からの指示は、「ボールをコントロールし足元から離したら、顔を上げ、パスをイメージしてからボールを蹴ろう」、そして「しっかりとコミュニケーションをとろう」ということだけだった。

 

このウォームアップ後、全員を集合させ「なぜパスを出す前に顔を上げることや、コミュニケーションを取り合おうといったと思う」と問いかけた。

この質疑応答を通じて、この講習会における基本テーマの浸透、それに指導者は選手に対していつもルックアップとコミュニケーション、サポートの動きをさせるよう働きかけるべきだというポイントを参加者に伝えることが出来た。

その後シンプルなパス&ムーブのメニューに移行し、パス技術のキーファクターとサポートの動きを意識させた。

参加者が取り組んだショートパスのキーファクターは次のように順序だてられる。

1.    ボールを足元から離すコントロールをする。

2.    顔を上げて「よいパス」のイメージをする。

3.    少し斜めから真っ直ぐキックモーションに入る。

4.    軸足はボールの横、そして体全体はコンパクトに保ったまま、ボールの上へ。

5.    足のインサイド部分を固定しボールの中心を蹴る。

6.    ボールとのインパクト後も蹴り足をターゲット方向へ振りぬく。

 

発展

1.    コミュニケーション-声とボディーランゲージでどこにパスが欲しいかを伝える。

2.    パスを出した後、サポートのためにスペースへ動く。

3.    パスのタイミングと強さを適切に判断する。

4.    1タッチか、トラップしてからのパスかを判断する。

 

この日はパスの他にもスペースを作る動き、サポートのプレー、ラン・ウィズ・ザ・ボールや相手を交わすためのドリブルなど様々な攻撃の技術トピックの指導を行った。

全トピックでは共通して参加者に理論的な順序でキーファクターを整理することと、トレーニングの基本の流れといえる「説明する(Explain)」―「見本をみせる(Demonstrate)」―「真似る・反復練習する(Imitate)」に留意することを求めた。

 

また参加者はさらに指導時の基本として次のことも取り組んだ。

*選手と備品の準備を早くする。*見本を見せるときは歩きながらかゆっくりとしたジョギングペースで行うことで選手たちが一連の流れを把握し、またコーチが見せたいポイントを理解することが出来る。 * 改善点などを伝える前に数分、選手に練習メニューに慣れる時間を与える。*プレーエリアの外にポジション取り、選手のパフォーマンスをしっかり観察する。 *指導は重要事項から理論的に行い、簡単な説明(E=Explain)、たっぷりと見本(D=Demonstrate)を行い選手達に反復練習をさせる(I=Imitate)* 選手に対してミスの指摘だけではなく上手くできたことを積極的に褒める。そしてその際もしっかりと技術的な情報を伝える。 *選手にさらに上のレベルのことに挑戦させたり、お互いを競争させることでよりしっかりと取り組ませる。

最後に前述のショートパスのテクニック練習からの発展として、27x27m ほどのグリッド内で「10vs3でボール2つをキープ」というメニューを行った。ディフェンダーを加えることで「テクニック」というカテゴリーだったメニューは「スキル」という段階に移行した。そしてディフェンダーが入ったことでリアリティが加わり、攻撃側選手達にパスの技術的な要素へ気を配るのみでなく、1タッチプレーとするかトラップするかの状況判断、それにパスをまわすためのサポートする動きが生まれた。(了)

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Tags: FA  コーチングコース  
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Posted: 2012年08月26日 13:41

Reference: Football Coaching F.A. Level 2 Day one

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