バランストレーニングを通じたハムストリングの怪我予防 ~パート2~

サッカー選手にとって、ハムストリングの怪我は日常にありふれたものであるだろう。ハムストリングの損傷の重症度は、足首や膝の靭帯損傷などよりも復帰までに時間を要するものではないが、時として重大な問題を引き起こすこともある。

~パート1より続き~

バランストレーニングの取り込みは怪我の発生率を低減するキーポイントであった。そして、より長い時間、長い期間取り組むことにより、その発生率はますます低下していく結果になった。

そして、研究において、身体の変化が示したことはバランストレーニングを取り入れたウォーミングアップはサッカートレーニングとしても効果のあるものであった。バランストレーニングが定期的に行われた時には、怪我のリスクはより低くなった。ただ、一言付け加えておくならば、この研究は、バランストレーニングがハムストリングの怪我予防の方法として「絶対的なもの」として扱われることを示しているわけではない。つまり、他の種類のトレーニング、例えば筋力トレーニング、柔軟性、可動域拡大のトレーニングも重要であり、もちろん否定されるものではない。研究結果が示すものとしては、バランストレーニングはハムストリングの故障を防ぐ、もう一つの方法になるだろうということであった。

バランストレーニングは怪我予防という観点から、FIFA11+と同じように重要なものとなるだろう。FIFAのプログラムにもいくつかのバランストレーニングは含まれているし、バランスを向上させる狙いのトレーニングもある。また、研究員はFIFAのプログラムは、前十字の怪我のリスク低減にも効果的だと示しており、もちろん、ハムストリングと背中の怪我予防にも効果的である。

アスリートの観点からキーポイントをあげると、「経験則からいえることは、これらのトレーニングは、怪我予防の観点から軽視しないでほしい」ということであり、言い換えると、定期的な怪我予防のプログラムはアスリートの健康にはとても重要であるということであった。これは、若いアスリートを相手にしているコーチやトレーナーにとって非常に重要である。若い選手にとって怪我の代償はより大きくなる。治療やリハビリの金銭的な費用、プレーできない時間、長期的な複合的怪我のリスクはいずれも重要な問題であり、短期的・長期的な怪我(ハムストリング断裂、前十字断裂、足首の捻挫など)から選手を守るために、コーチは通常の練習メニューにこのようなタイプのバランストレーニングを加えていただきたい。(了)

リンク:FIFA11+(日本語版) http://www.jfa.or.jp/jfa/medical/11plus.html

<参考文献>

Kraemer R, Knobloch K (2010) A soccer-specific balance training program for hamstring muscle and patellar and Achilles tendon injuries. American Journal of Sports Medicine, 37:1384-1393

友だち追加

Tags: コーチングアドバイス  データ   リサーチ  
By:
Posted: 2012年03月25日 11:14

Reference: Hamstring Injury Prevention Through Balance Training

トップページに戻る